Lerry's creek(レリースクリーク)



100尾目のLerry's creek

Lerry’s creekは、完璧に私の負け。
何とかニュージーランド100尾目の魚を釣り上げることができたけど、
今回のLerry’s creekは冷たかった。
どの魚も超シビア、餌取りをしててもさっさと逃げていく魚ばかり。
ティペットを4Xに細くして、
ドライフライから下を1.5m以上と長くしてニンフを結び、
超シビアなアプローチをしても、
一流し目で固まってしまう(餌取りを止めて川底でうずくまった状態)。
深みには必ずといっていいほど、ムッチリビックな魚がいるのに、
どの魚も私に冷たい。
やっとのことで流れの中のパクパクビッグフィシュを、ニンフで掛けたと思ったら、
ランディング寸前で突然の針はずれ...
打ちのめされるほどのガックリ。
一日目はボウズで終った。


          
もらったーっ、と次の瞬間・・・が〜

二日目もまた渋い一日だった。
幸先よくニンフを食にしてくれたのは惨めな30cmブラウン。
これでニュージーランド99尾目、あと一尾。

100尾目の魚はLerry'sのビッグフィシュで・・・と、
考えたのはあさはかな甘い考えで、
目の前に現れる「これぞ!」という魚にはことごとく逃げられてしまった。
それでも100尾目を釣り上げ、ワインを開けなきゃ、
今夜は二人でビール1缶、ひもじい夜になってしまう。
日が傾きいつもなら車に戻る時間なのに、
がんばって河原を歩いた。

ねばってねばってやっと現れたパクパクフィシュは、
6時45分肌寒くなったころだった。
この魚は、イブニングのおかげかサービスがよかった。
何度も何度も私のフライをニンフを流しても食うことも無く、
餌取りを止めることなく流れの中で揺れながらパクパクと何かを食べ続けてくれる。
俄然やる気をだした私は、流れの中のことを考えながら、
粘っこくニンフをとっかえひっかえ試しては、
ぼやぼやとした魚の影の方へ流し込んだ。
「絶対なんか食うはずだ!」と自分に言い聞かせてがんばった。

朝釣った30cmのかわいい魚にストマックポンプで胃の中身をみたら、
16番(1cm)ほどのニンフが沢山出てきたのを思い出した。
ニュージーランドではまず使う機会のないちっちゃなフェザントテイルニンフが、
フライボックスの隅っこの方にさみしそうにあった。
小さなニンフはそれだけでは沈んでくれないので、
ドライフライの下に重たいニンフをぶら下げ、
さらにその下に20cmくらいのティペットをつけて結んだ。
何度も何度も粘っこくあやしいい影に小さなニンフを流していたら、
突然魚が腹を見せてギラッと光った。

これだ!

やっと掛けた。とため息が出るほどの安心感と、達成感。
大事に大事にランディングした魚は、
65cm.ややほっそりとしたブラウンだった。
やれやれこれでおいしいワインが飲めると、
その日の釣りを終えることができた。
最後に釣れてくれたものの、ビッグフィシュにはことごとく無視されてしまった、
厳しいLerry's釣行だった。
Lerry'sすごいぞー(精神的に・・・)

02年3月16日
クラストチャーチより


               
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